2025年以降のAndroidスマホ市場において注目されているのが、MediaTekが誇る最新フラッグシップSoC「Dimensity 9400+」です。
搭載されるスマートフォンについてはまだまだ未発表な部分も多いですが、今後搭載モデルが増えてくると予想される注目のSoCとなります。
この記事ではDimensity 9400+の基本情報やパフォーマンス、競合となるSnapdragon 8 Eliteとの比較、そしてこのチップを搭載予定のスマートフォンについて詳しく解説していきます。
Dimensity 9400+とは?
Dimensity 9400+は、MediaTekが2025年の上半期に投入する予定のプレミアム向けSoC(System-on-a-Chip)です。前世代のDimensity 9300+からさらに性能と効率性を高め、AI処理能力やゲーミング性能においても大幅な強化が図られています。
チップの製造プロセスは、TSMCの第3世代3nmプロセス(N3E)を採用しており、これにより消費電力を抑えつつも高いパフォーマンスを実現。MediaTek史上もっともパワフルかつ効率的なSoCとされています。
Dimensity 9400+の主なスペックと特徴
主なスペック
項目 | 内容 |
---|---|
製造プロセス | TSMC 3nm(N3E)プロセス |
CPU構成 | 1x Arm Cortex-X925, 2MB L2 cache, up to 3.73GHz 3x Arm Cortex-X4, 1MB L2 cache 4x Arm Cortex-A720, 512KB L2 cache 12MB L3 cache 10MB SLC |
GPU | Arm Immortalis-G925(予測) |
AIエンジン | MediaTek NPU 890シリーズ |
メモリサポート | LPDDR5X(10667 Mbps) |
ストレージ | UFS 4 + MCQ |
ディスプレイ対応 | WQHD+ 180Hz |
通信規格 | 5G Sub-6 / mmWaveWi-Fi 7 / 6.0 with dual Bluetooth engine |
発熱対策 | ダイナミック冷却制御(SoC内蔵の温度最適化) |
発表時期 | 2025年上半期予定 |
特に注目すべきは、AI処理能力の向上で、生成AIや写真のリアルタイム補正、AIボイスアシスタントの応答速度など、ユーザー体験の面で進化が期待されます。
Snapdragon 8 Eliteとの比較
Dimensity 9400+の最大のライバルは、QualcommのSnapdragon 8 Eliteです。ここで両者のスペックや特徴を簡単に比較してみましょう。
項目 | Dimensity 9400+ | Snapdragon 8 Elite |
---|---|---|
製造プロセス | TSMC 3nm (N3E) | TSMC 3nm (N3E) |
CPU構成 | Cortex-X5ベース (予想) | Oryonコア(自社設計) |
GPU | Immortalis-G925(予想) | Adreno 830 |
AI性能 | APU 790進化版 | Hexagon NPU強化版 |
RAMサポート | LPDDR5T | LPDDR5X |
ストレージ | UFS 4.0 | UFS 4.0 |
AnTuTuスコア | 約230万点(予測) | 約240万点 |
CPU単体ではSnapdragonがやや上回るという予想もありますが、MediaTekはグラフィック性能とAI処理、消費電力のバランスに優れた設計を強みとしています。
特にMediaTekは発熱管理が安定しているという声も多く、長時間のゲームや動画編集でもスロットリング(性能低下)しにくい点が高く評価されています。
Dimensity 9400+搭載スマホは?
Dimensity 9400+を初搭載するモデルとして予想されているのが、以下のスマートフォンです。
XiaomiのサブブランドRedmi K80 Ultraなど

コストパフォーマンスに優れたハイエンドモデルとしてRedmi K80 Ultraにも採用が決まっており、Dimensity搭載機の裾野がさらに広がる見込みです。
価格に関しても5万円台と非常にお手頃なのも魅力的です。
まとめ:Dimensity 9400+は2025年の主役になるか?
Dimensity 9400+は、CPU・GPU・AI性能・発熱管理など、あらゆる面で着実に進化したSoCとなります
Snapdragon 8 Eliteと比べてやや地味な印象を受けるかもしれませんが、バッテリー効率や価格面ではむしろ優位性を持つ可能性もあり、今後の展開に注目が集まります。
特にvivoやXiaomiなど、中国メーカーの最上位モデルではDimensity 9400+搭載端末が増えると見られており、2025年のハイエンド市場を席巻する存在になることは間違いないでしょう。
Snapdragon派もMediaTek派も、このハイエンドSoCの競争に注目しておきたいところですね。それでは。
