クアルコムが製造しているスマートフォン向けのSoCである、Snapdragonシリーズですが2024年に新たなモデルであるSnapdragon 8 Eliteが開発され、その性能に注目が集まっています。
ここ最近のスマホ市場ではフラッグシップモデルを中心にDimensityがやや優勢という印象ですが、ここに来て大幅な性能向上を果たしたSoCの登場となりました。
この記事ではSnapdragon 8 Eliteの性能についてまとめていきたいと思います。
Snapdragon 8 Eliteの性能まとめ
CPU性能は最大45%向上!
まず性能についてですが、先代のモデルから大幅な向上を果たしており、CPU性能が45%、GPU性能が40%の工場となり、AI処理性能も45%向上となりました。
高性能コアは最大4.32GHz×2、高効率コアは最大3.53GHz×6の8コアの構成となっており、パフォーマンスと省電力性を両立した仕様となっています。
先代のSnapdragon 8Gen3やDimensity9400との比較表は以下の通りです。
特徴 | Snapdragon 8 Elite | Snapdragon 8 Gen 3 | MediaTek Dimensity 9400 |
---|---|---|---|
プロセス技術 | TSMC 3nm | TSMC 4nm | TSMC 3nm |
CPU構成 | 2x プライムコア(4.32GHz)、6x パフォーマンスコア(3.53GHz) | 1x プライムコア(3.3–3.4GHz)、5x パフォーマンスコア(3.2GHz)、2x 効率コア(2.3GHz) | 1x Cortexコア(3.62GHz)、3x 高性能コア(3.3GHz)、4x 効率コア(2.4GHz) |
GPU | Adreno(40%高速化、35%レイトレーシング性能向上) | Adreno | GPU性能41%向上 |
NPU(AI処理ユニット) | 45%高速、45%ワットあたりの効率向上 | ー | ー |
メモリ | デュアルチャンネルLPDDR5x(5.3GHzまで対応) | LPDDR5x(4.8GHzまで対応) | LPDDR5x |
ストレージ | UFS 4.0 | UFS 4.0 | UFS 4.0 |
ディスプレイ対応 | 4K@60Hz、QHD+@240Hz、HDR10+、Dolby Vision | 4K@60Hz、QHD+@120Hz、HDR10+、Dolby Vision | 最大4Kディスプレイサポート |
カメラサポート | 320MP、4K@120FPS | 200MP、4K@120FPS | 最大200MP撮影 |
接続性 | Wi-Fi 7(5.8Gbps)、Bluetooth 6.0、Snapdragon X80 5Gモデム | Wi-Fi 7(5.8Gbps)、Bluetooth 5.4、Snapdragon X75 5Gモデム | Wi-Fi 7、Bluetooth 5.x |
主なパフォーマンス向上 | CPU性能45%向上、GPU49%向上、エネルギー効率44%向上 | CPU性能25%向上、エネルギー効率向上 | シングルコア35%、マルチコア28%性能向上 |
AnTuTuスコアは300万点超えか?
AnTuTuスコアについてですが、すでにいくつかの場所でリークがあり、スコアは300万点超えとなる模様です。
Dimensity9400に関してもスコアは300万点超えとなるので、これは驚異的なライバルになるだろうなという印象です。
Snapdragon 8 Elite搭載スマホは?
Snapdragon 8 Eliteの搭載スマホですが、Xiaomi15シリーズやOnePlus13などが発表されています。いずれも日本での発売は未定となりますが、注目のモデルとなっています。
以前の世代ではSnapragonに関しては発熱や安定性などがやや劣る印象で、筆者もDimensityモデルのスマホを中心に使用していたので、これらが改善されるとなれば実際に使ってみたいモデルとなりますね。